エスペラントのページへ

アイヌ語をめぐるエスペランチストの活動について(事務局より)

ホームページの目次へ


アイヌ語地名を大切に!

アイヌ語地名と日本語地名の併記を求める署名

主旨

 「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識及び啓発に 関する法律」(アイヌ文化振興法)が、1997年7月1日に施行されました。これまでの先住民族の文化が充分に尊重されてきたとは言 い難い状況を考えますと、これを契機に北海道の先住民族であるアイヌ民族の文化が普及されるようになることは、真に喜ばしい限りです。
 しかし、現実の生活の中でアイヌ民族の文化がどれだけ尊重されているかとなると、大いに疑問を感じざるを得ません。文化とはまず言 語であり、その点、アイヌ語地名とその解説は、アイヌ語の教育やアイヌ文化の普及を考えるうえでは第一に重要視されるべきものと考え ます。
 さらに私たちが忘れてはならないのは、北海道の自然は、アイヌ民族がそれを初めて識別し、地名をつけたものであることです。それが アイヌ語で語り継がれ、その場所の名前となりました。アイヌ民族はその生活を通じて北海道の自然・環境・歴史に精通し、アイヌ語の地名はその場所の自然や環境・歴史について正確な情報を与えてくれます。 この地名を私たちが受け継いでいくことは、アイヌ文化の尊重の上できわめて重要なことと考えます。 アイヌ語の望ましい表記法についてはさまざまな議論があり、またそれぞれの場所のアイヌ語地名についてもいろいろと論議のあるところですので、現地にくわしいアイヌ民族の方々や地名研究者からなる委員会をつくり、検討の上、可能なものから速やかに併記を実施していくべきであると考えます。またアイヌ語地名の系統的な研究やデータベース化に向けての研究者養成や支援にも積極的に取り組むべきであると考えます。
  文化庁、北海道、北海道開発局、JR北海道、および国土地理院におかれましては、アイヌ新法の精神に基づき、河川名の掲示板や道路標識、地形図、JR北海道の駅名には、アイヌ語地名が日本語地名と併記されるよう速やかな必要な処置をとられるように要請いたします。

      「アイヌ語地名を大切に!」市民ネットワーク一同
        代 表・小野 有吾
          (北大地球環境科学研究科教授・北海道の森と川を語る会代表)
        世話人・藤村 久和(北海学園大学教授)
            堀  淳一(北海道大学名誉教授)
            小川 隆吉(北海道ウタリ協会・アイヌ民族文化伝承の会)


 私たちはこの主旨に賛同し、署名いたします。

 たとえば、今ある標識の下や隣に、アイヌ語の地名とその意味を明らかにした標識をつけて
いただきたいと要望いたします。


(現在) ぽろしりだけ やむわっか びせいがわ
幌 尻 岳 止 若 美生川
Poroshiri-dake Yamuwakka Bisei-gawa
(追加) ポロシリ ヤムワッカ ピパオロペッ
Poro-sir Yam-wakka Pipa-or-o-pet
大きな・山 冷たい・水 カワシンジュが・そこに・たくさんいる・川


 取扱い団体:北海道エスペラント連盟員有志
       001-0045 札幌市北区麻生町1-3-13 ロンデタージョ

TEL/FAX:011-717-4189


署名簿のページへ

ホームページの目次へ