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第64回北海道エスペラント大会 報告
Raporto de la 64a Hokkajda Kongreso de Esperanto

大会テーマ 「21世紀、心の国境はなくなるか?」
− エスペラントは国境を越えて −

〈大会期日〉 2000年9月 6日(水)〜10日(日)

〈プログラム〉 9月6日(水)〜8日(金)大会直前エスペラント入門講座

        9月9日(土)エスペラント祭 パネルディスカッション
       「北海道・ロシア新時代を考える」-21世紀、心の国境はなくなるか?-

        9月10日(日)北海道エスペラント連盟総会

〈大会会場〉*市立小樽図書館視聴覚室 TEL 0134-22-7726 小樽市花園5-1-1
      *小樽港湾労働者福祉センター TEL 0134-22-7514 小樽市港町4-4
      *小樽市民センター(マリンホール) TEL 0134-25-9900 小樽市色内2-13-5
      *ロンデタージョ TEL 011-717-4189 札幌市北区麻生町1
(主  催 ) 北海道エスペラント連盟、小樽エスペラント会


 参加者数
入門講習(9月6日〜9月8日)
  札幌:1名
  小樽:1名

エスペラント祭(9月9日(土))
  19名(名簿より、内 ロシア人3名、一般1名、道外1名)

総会(9月10日(日))
  21名(内 オブザーバーとして ロシア人3名)

不在参加 8名(集計中9月14日現在)

ウラジオストック・エスペラント・クラブ「パツィフィーコ」Vladivostoka Esperanto-Klubo "Pacifiko"からの参加。


エスペラント祭の状況
9月9日(土)のプログラムは午後 パネルディスカッション「北海道・ロシア新時代を考える − 21世紀、心の国境はなくなるか?−」として市立小樽図書館視聴覚室で開かれました。
司会は樺山裕介さん。ロシア人来賓の一人ゲンナヂー・シレプチェンコさんが一昨年の大会に来たウラジオストクのエスペラント・クラブ代表チタ−エフさんのメッセージを代読。「エスペラント・クラブ・パツィフィーコ(太平洋)は今年で創立20年、ウラジオの最初のエスペラント会ができてから120年。2年後ウラジオで開かれるアジア太平洋学生会議のエスペラント部会には、また北海道からの参加を期待する−−」との内容。ウラジオのクラブからの記念品が北海道エスペラント連盟の星田委員長に渡されました。
 小樽の姉妹都市ナホトカの大学講師ミロスラヴァ・サフチェンコさんのあいさつに続いての発表はウラジオの極東歴史民族研究所のゲルマン・ドゥチェンコさん。内容は「漢字の分類・検索法についての提案」:ロシア人にとって難しい漢字の
分類・検索を字の中の線・クロス・四角(ます)などの要素に着目して整理する、というもの。今使われているへん・つくり・画数によるものより便利だろうか?
 最後のパネラーはヤマト人(Jamata japano) と称する松野元さん。サブテーマの「心の国境」と、小樽で問題になっている「外国人入浴拒否」に触れて、「浴場でのエチケットが明示され、それに違反する人には注意し、時には退場してもらうのは当然だ。しかし違反するから、でなく外国人だから、と拒否するのは心の中に国境をもっているからで、危険な考えだ」と主張。
質疑応答の中でいろいろな意見が出ました。
(ゲルマン)「南北朝鮮、中国と台湾でも今後「国境」の意識は薄まっていくだろう。極東では民族を意識することも少なく、この点ヨーロッパロシアと違う。だが、先住民との結婚は少ない。これはアメリカでも同様だと聞いているが−−」
(先住民の人口が絶対的に少ない影響もあろう。だが、移住民同士の連帯感、それからはずれた先住民との間の「心の国境」の存在を感じさせる発言だった)
(ゲルマン)「腹一杯の人には飢えた人の気持ちはわからない。南北朝鮮の間にもそれがありそうだ。さっきの浴場問題、ロシアで聞いたことはなかった」
(日本側)「一部のロシア人船員について、浴槽で泳ぐ、酔って入浴する、なかでビール等を飲み騒ぐ、などの苦情が日本人客から出ていた。日本の公共浴場ではエチケットに反する行為である。ロシア人が来ているなら行かない、という客が
増えたので、外国人拒否が出される原因になった。上陸したらその土地のルールにしたがってほしい」
(ゲルマン)「ソ連時代は船に共産党員の幹部が乗っていて船員を監視同行し、上陸して問題を起こすものは船に連れ戻したり上陸を禁止したりした。だからあのころは問題は起こらなかった。あの制度を復活させれば直ちに問題は解決する−−ま、冗談だが。今の我々は自宅にほとんど風呂があり、公共の浴場に行くことは少なく、我々のところではこんな問題はない」
(あとで個人的な話では、ロシアの公共浴場ではビールなどを売っていて、それを買って持ち込んで飲むのは普通のことだ、という。やはり習慣の違いはある!)
 ロシア報道機関は何を扱っているか、と聞くと、あれは政治家の道具だ、大統領以下政治家たちが何をした、誰に会った、の宣伝、チェチェン問題など、−−という。極東にはウズベク人、カザフ人はいるがチェチェン人はほとんどいないし、知人もない−−。なじみ薄く「心の国境」もできやすい状況のようだ。
 「日本人はアメリカやヨーロッパには行きたがるが隣のロシア極東にはほとんど来てくれない。去年は宮沢さんのHELの一行が来てくれた。もっとロシアを訪問して我々を理解してほしい」とゲルマンさんは述べて、ディスカッションを終った。


第64回北海道エスペラント大会  北海道エスペラント連盟総会議案書

議案書1 2000年度事業報告
各部の自立した活動と多様な試みが行なわれた1年

2000年度は、各サークル・各専門部・事務局などの自立した活動が進められるなかで、独自に多様な活動が試みられた。
1.広報・宣伝
連盟のインターネットホームページは、今年度より実施したメールマガジンと連動することによっ
て、アクセス数が飛躍的に増え、連盟の存在を以前より増してアピールすることができた。広報活
動におけるマスコミの活用は良好である。また、北海道庁の関連団体で、先端技術や文化などの国
際交流を推進している(社)北方圏センターのホームページ
http://www.nrc.or.jp/index1.html
に連盟の行事を登録できることとなり、行事を一般市民に周知する手段を増やすことができた。
l 98年11月19日に開設した北海道エスペラント連盟のインターネットホームページは、今年
度は、8月31日現在までに更新回数10回、総容量2254キロバイト、アクセス数は、日本語
版4118件、エスペラント語版1747件となっている。エスペラントホームぺージアドレス
(URL)は、以下のとおり。http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/index.htm
なお、広報部では、連盟員へホームページへの投稿記事を募集している。
現在までの投稿記事は、以下のとおり。(URL:http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/jp/arti-j.htm)
i)  「女はいつでもsinjorino!」 川合由香
ii)  あなたの知らない日本 - 道北の断片 -  川合由香
iii) 日本語カナ文字・ローマ字論への初歩的な疑問 川合由香 (1999.6.17開設)
iv) カナモジ・ローマ字論の初歩 ヤマサキセイコー  (1999.7.5 開設)
v)  敗戦記念日によせて ミツイシキヨシ(ペンネーム:シーラカンス)(1999.8.29 開設)
vi) 日本の大衆の歌のエスペラント訳 川合由香 (2000.1.9 開設)
vii) アイヌ語新聞への投稿記事 横山裕之 (2000.4.16 開設)

l 広報部と教育・研究部が窓口となり、昨年8月より開始した翻訳サービスであるが、今年度は、
次の2件を依頼により、そのホームページのエスペラント訳を行なった。
i) 日韓バイリンガルページ rikichan帝國の一部
http://ww5.tiki.ne.jp/~riki/
ii) かえるネット掲載の沖縄基地問題報告
http://www.mediawars.ne.jp/%7Ejcpkadii/test/kaikakuron/okinawa/okinawa.html#esperanto
l その他、北海道のエスペラント運動についての放送・掲載誌紙等の広報活動は、以下のとおり。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/jp/publik/pub-j.htmにも掲載)

1999年9月 札幌国際プラザ 行事予定表 プラザだより NO.20号、後援事業「9月20日(月)〜9月26日(日)第63回北海道エスペラント大会」、99年 9/10 朝日新聞 夕刊5面 いんふぉめーしょん ういーくりーらいふ、エスペラント語入門・エスペラント祭、9/22 北海道新聞 夕刊 第12面 「高齢者をテーマに異民族が意見交換 25日」、9/23 読売新聞 31面 地域ニュース 「高齢化事情、エスペラント語で討論 25日、市民会館」、1999年12月 「船の科学」 VOL.52
p56〜「第3回亜細亜環太平洋国際学生会議に出席して 間野正己」の中に(1999年10月26日〜29日までの4日間、ウラジオストックの極東国立工科大学で「第3回亜細亜環太平洋国際学生会議」が開催された。会議の目的はアジア環太平洋諸国の大学及び高度教育研究機関の間の直接的な友好を確立するために科学技術発展の結果を交換することである。協賛として、ロシア連邦文部省、沿海州庁専門教育科学情報宣伝部及びロシア科学アカデミー極東支局がある。 *p56右下段 下から9行目「12名の学生の他に北海道エスペラント連盟から宮沢直人事務局次長ら3名(国際語とエスペラント語部会)、〜」 *p63右12行目〜「2 人権の一つとしての言語の権利(北海道エスペラント連盟、宮沢直人、川端栄郎及び須藤幸男)4 日本の文化と現状(北海道エスペラント連盟、山道康子及び佐藤英治)」の記述あり。なお、この発表論文は第12部会「政治
科学及び法律」となっているが第14部会「国際語とエスペラント語」の誤りである。、2000年1/20 ななかまど
新聞 第41号(毎月20日発行)第11面「情報ファイル」欄 お知らせ「エスペラント語初心者講習会」、1/28 朝日新聞 夕刊 第7面「ういーくりーらいふ」欄 講習会「エスペラント語初心者講習会」、1/28 読売新聞 夕刊 第9面「情報プラザ」欄 講座・講習会「エスペラント語初心者講習会」、2/20 産経新聞 第25面社会欄 13版 注)配布地域は、東北、北関東。14版、15版(最終)ではこの記事は差し替えられている。「ユーゴからのメール冊子に北海道の男性 大き
な爆発が3回あった」、2/20 日刊スポーツ 第22面 北海道News「戦時下のユーゴを小冊子にまとめる」、2/22 室蘭民報 12面「戦時下ユーゴからのメール小冊子にまとめる一苫小牧の星田さん空爆下の悲劇克明に」、3/3 北海道新聞「空爆下ユーゴ緊迫の交信記録 エスペラント語と日本語で 星田さん一冊に」、3/4 北海道新聞 第37面「道エスペラント連盟ユーゴ空爆を冊子に」、3/8 フロンティアタイムス 第14面「空爆下ユーゴ生々しい現地報告」 メールのやりとり 冊子にして発刊、4/19 フロンティアタイムス 第15面 どさんこネット NGO「国際共通語 普及へ」 極東ロシアとの交流も活発に、『2000年度版 国際交流・協力団体 めいかん』(財)札幌国際プラザ発行 p128 p202 p213、6/9 フロンティアタイムス 第6面 国際交流「アイヌ語とエスペラント語 関連を探る」 交流合宿 道連盟が平取町で、8/10 (社)北方圏センターは、北海道庁総務部知事室国際課(ロシア室)の関連団体で、先端技術や文化などの国際交流のために活動している。ここのホームページ(http://www.nrc.or.jp/index1.html)は、2000年5月からHELの行事を書き込むことができるようになった。ここへ、第64回北海道エスペラント大会の案内を登録した。誰でも検索可能。

〈HELメールマガジン編集局〉
l 2000年2月より、日本では初のエスペラントのメールマガジンを発行している。目的は、エスペラント(以下E)を知らない一般の人々に、Eとは何かを知り、興味を持ってもらうことである。
l 上記目的のために、「HELメールマガジン編集局」を設けた。編集長は川合由香、発行責任者は天方良彦、ウェブ技術支援は横山裕之という3人態勢である。なお、内容については星田委員長から適宜助言を受けている。
l 発行には4つ(当初は3つ)の発行所を利用している。隔週刊で1回の分量はA4で2〜4ページ。読者の声、全国のE行事やE講習会の案内も掲載している。
l 購読者数の推移は以下の通り。創刊号(2月11日)481部=>第3号(3月10日)534部=>第6号(5月12日)578部=
>第9号(6月23日)624部
l 「Eの世界」と題して文通、パスポルタ=セルヴォ、デレギータ=レート、各種大会などの説明を連載した後、第9号からE入門講座を開始した。HELの活動報告も載せている。いずれも読者の好評を得ている。

2.組織(8月31日現在)
l 現在、北海道内で定期的に集まりを持って活動しているサークルは6つ、
札幌エスペラント会:
苫小牧エスペラント会:
サート(SAT)札幌:
函館エスペラントロンド:
小樽エスペラント会:2000年度においては、会員2名が原則として毎週火曜日に会合し、初心者用読本によって学習してきました。2001年度においても新たな会員を得て会合を持ち、学習を続けたいと思っています。
札幌稲北高校エスペラント同好会:
l 現在、北海道内で活動しているエスペランチストグループの存在している市町村4つ(札幌市、苫小牧市、函館市、小樽市)
l 2000年度連盟員数 74名、内訳正会員52名、家族会員6名、購読会員13名、青年会員3名。
第61回大会連盟総会で「21世紀を10以上のサークル・学習グループ、100名以上の連盟員、500名以上の支持者で迎えよう!」と今世紀の連盟の組織目標を決めました。この間の会員数の推移は、99年度87名、98年度89名、97年度78名、96年度53名。
l エスペラント支持者名簿は、これまでの大会賛同人・元連盟員・元エスペランチスト・連盟未加盟エスペランチスト・一日講習会参加者などを対象に作成中であるが、入門講習会等の地道な開催により着実に増えている。
l 連盟の委員会定例会議は基本隔月に開催され、検討議案の事前送付などにより委員会で議論が実りあるものとなっている。
l 定例委員会参加人数は、第1回(9月26日)10名、第2回(10月7日)7名(他、委任状1)、第3回(11月27日)9名(他、委任状1)、第4回(1月22日)9名(他、委任状1)、第5回(2月13日)11名(他、委任状1)、第6回(4月1日)8名(他、委任1)、第7回(5月14日)10名
l 連盟事務局は現在3名の体制で、札幌のロンデタージョを事務所として使用している。事務局会議及び作業日を毎週土曜日午後5時から7時とし、事務局員以外の会員の力も借りて作業を進める体制も整ってきたが、本来あと若干名の事務局員を必要としている。そのため第64回大会開催に向けては、大会臨時専従1名をおき準備作業を進めた。

3.研究・学習・教育
l 2000年2月に、研究教育部主催で「新春講習会」を行った。これは従来の新年「講習会」に準じ、さっぽろ雪まつりの期間に合わせて行った合宿である。今回特筆すべきは、連盟の内外から講師を公募したことであった。公募の結果、東京から木村護郎氏、韓国からChoi Yun-huy氏(韓国エスペラント協会対外部長)、連盟内からセルゲイ=アニケーエフ氏が講師として来てくれた。講習内容は充実していたが、参加者数が連盟内18名、連盟外E-isto1名、一般初心者5名で、連盟員の参加者数の伸び悩み(参考:昨年は16名)という課題を残した。
l 2000年5月の5月合宿(事務局主催)では、HEL史上(おそらく)初めて、「通訳の練習」を行った。ただ、合宿のプログラム全体の中で、この練習に割り当てる時間が少ししか取れず、連盟員の学力向上のための訓練としてはいささか不足の感があった。
l 前回総会で可決された、「あなたのFako(j)とNiveloを研究教育部へ」は、今回総会で用紙を配布し、出席連盟員に記入・提出してもらうことにした。欠席者へは後日郵便で対応したい。
l 編集部から「『Heroldo de HEL』に教育的記事が欲しい」と要望が出されていたが、部長川合がメールマガジンの編集長になり多忙であったため、実行に移せなかった。しかし、発想を変えれば、メルマガ誌上での入門講座の実施は、文法で話題になったことや初学者に教えるのが難しい点などを抽出するのに役立つと考えられる。次期はぜひ実現させたい。
l この1年間にJEI学力検定試験には、HELから以下の合格者が出た。2級1名(樺山裕介)、3級1名(中野常明)、4級1名(真鍋俊行)。

4.財政
別紙、「2000年度会計報告」参照

5.機関誌
1999年に6回発行した。2000年に入ってから今までに3回発行した。また別冊号で「極東ロシア訪問記」を発行した。前の大会以後も二ヶ月ごとに1号出していたが、84号がでるまでに四ヶ月かかった。字上符の変則的な表現をできるだけなくすようにした。81号から表紙に写真を使うようになっている。エスペラントの学習に役に立つ記事が見あたらないのが残念。機関誌担当になって以来、「多様性」を宗にしようとめざしてきた。
また、北海道の独自性を打ち出すことを意識している。

6.図書.・出版
図書販売額は108,818円となった。(詳細別紙「2000年度図書部決算書」)出版事業として、『空爆下ユーゴからの通信』を300部発刊した。この発刊に際しては、マスコミ報道の効果もあり、道外の一般の市民からも購入依頼があった。
l 販売用図書はロンデタージョ(札幌市北区麻生1)に常設展示し、販売している。
さらに、販売用図書目録が作成され常時更新されており、希望者には郵送料等の実費で配布することができる。
l 出張販売は通算3回、第63回北海道エスペラント大会(1999年9月20日〜26日売上全額を大会運営費補助)、札幌エスペラント会ザメンホフ祭(99年12月11日)、5月平取合宿(5月13〜14日)。

7.渉外・国際活動
99年10月21〜11月6日、北海道エスペラント連盟極東ロシア訪問団(連盟員4名、アイヌ民族1名)が極東ロシア・ウラジオストック及びハバロフスクを訪問した。第3回アジア太平洋諸国国際会議に参加し分科会においてエスペラントによる報告を行なうとともに、ウラジオストック エスペラントクラブと連盟との議定書を取り交わした。また沿海州地域の先住民族との交流のなかでは、先住民族同士の交流の橋渡しとしてエスペラントが重要な役割を果たすことができた。詳細報告内容は報告集『極東ロシア訪問記』参照。
l ウラジオストックエスペラントクラブとEメールで頻繁に交信。
l ノボシビルスクのエスペランチストとのEメール交信。
l 連盟員の海外での活動はイスラエル・テルアビブで開催された第85回世界エスペラント大会に名参加(8月)
l 香港で開催された第19回日韓中青年エスペラントセミナーに 名参加(8月)、熊本で開催される第87回日本大会(10月)には、北海道から 名参加。
l 99年12月16日〜19日中国 瀋陽市の日本考察団の一員として趙承華さん(s-ro Zhao Cheng Hua)が来札、札幌のエスペラント民泊サービス(パスポルタ セルボ)であるロンデタージョ及び札幌エスペラント会にて交流。彼は昔、札幌を訪れて道内のエスペランチストと交歓している。2000年8月30日〜9月1日、オルランド・E・ラオラさん(キューバ系アメリカ
人エスペランチスト)がロンデタージョに滞在した。

8.運動活性化プロジェクトチーム
今年度は活動していない。

9.第63回北海道エスペラント大会報告 Raporto de la 63-a Esperanta Kongresode Hokkajdo
大会主題  「国際高齢者年」に当たってーエスペラントは世代を越えてー
LKK  札幌エスペラント会 Sapporo Esperanta Societo
期間  1999年9月20日〜9月26日
大会プログラム 入門講座、青年エスペランチスト交流会、エスペラント祭、バンケード、総会、
役員会
<入門講座> 講師は韓国から招いた崔允姫(Hontenoio)さんとセルゲイさんの息子、Joc^jo,Eu~c^jo両君にも手伝っていただいた。残念なことに新しくエスペランチストになろうとする市民の参加はなかった。
<青年エスペランチスト交流会> 表題にはこだわりたくないが青年といえる人は厚木市から来られた五十棲さんのみ、他は元青年ばかり、それかあらめか、テーマは「先輩エスペランチストから何を学びとるか」。白熱した論議も、交流にも手は届かなかったが、これを機会にもっと自由なテーマを選ぶ必要がありそうだ、今後の課題としたい。
恒例となった青年エスペランチスト機関誌「La Junuloj」の編集会議では道内在住の賛助会員が6名参加、相応の役割をはたした。
<エスペラント祭> 会場は市民会館(中央区北1西1)パネルディスカッションは大会テーマに添って「現代お年寄事情」。パネラーは韓国から崔允姫さん,ロシアの事情をセルゲイアニケーエフさんが、アイヌ民族については小川隆吉さん、そして日本の問題点を桑原一さんが講師となりコーディネーターは宮沢直人がつとめた。
崔さんは韓国では儒教の影響でまだまだお年寄りは大事にされているが、少子化、近代化により、大きく変化しつつある現状を具体例をあげて報告。セルゲイさんはロシアの歴史をふまえ、ツアリー時代、共産主義時代、と体制崩壊後の今を対比させながら、お年寄りの置かれている立場を明らかにした。小川さんはアイヌが持つ自然感を中心に人間を超え,他の生物にまで至る命に対する「カムイ」の理念について述べた。桑原さんは、今お年寄りが直面している社会問題を行政、医療の面
から分析して見せた。時間は大幅に超過したが、内容は具体的で充実しており大変有意義な講演会になった。
<バンケード> 参加人員はゲストを含め13名と少なめだったが、和気あいあいバンケードというより懇親会。どうもこのスタイルHELの習慣になったようだ、終わりのきっかけがつかめず主催者泣かせ。
<HEL総会> 9月26日、会場を「かでる2・7」に移し午前中は活動報告と決算を、午後には新年度の活動方針と予算を審議した。開会宣言に続いて大会議長に児玉広夫さんと馬場恵美子さんが選出され来賓の崔允姫さんのごあいさつがあり、亡くなられた木村喜壬治さんと伊藤直樹さんに全員が黙祷を捧げて議事に入った。まず各地方会が活動報告をした後、事業報告が義務局長から会計報告が会計担当からあり会計監査報告を含めて一括承認された。事業報告とは別に今まで未解決であった第61回大会の招待者について消息とその対応が公表された。午後には2000年度の活動方針と、予算が提案された他、旅費規程の新設、連盟規約の一部修正など7つの議案が審議されそれぞれ処理された。HEL64回大会は委員会提案通り小樽開催が全員一致で可決された。新役員は前年度役員の留任を決めた他、新たに前田さんと天方さんが加わり、会計監査には馬場さんと松野さんが選ばれた。
 大会議事終了後、第1回役員会が開かれ委員長に星田さんが顧問には児玉さんが就任、事務局長と会計担当には佐藤さんと後藤さんがそれぞれ留任することになった。
*なお63回大会の概要と詳細は La Revuo Orienta 11月号とHeraldo de HEL N-ro 81を参照してください。

議案書案2 2001年度方針
「多様性を生かしきる組織作りへ」

様々な集団、そして個人の独自性を尊重しながら多様な活動が展開される、しかも全体が調和を持って支援と連携が図られるそんな魅力ある組織作りをすすめていきましょう。
1.広報・宣伝
それぞれが得意な能力分野の中で、エスペラントの宣伝・普及を行ないます。北海道エスペラント連盟の社会的活動の宣伝も行ないます。
〈HELメールマガジン編集局〉
l 入門講座を継続するとともに、これまで同様随時E行事・講習会の案内などを載せ、さらに誌面の充実をはかる。
l 購読者のうち、このメールマガジンで初めてEに接した人(当方の意図する客層)とすでにEをやっている人との内訳は不明である(調べる手段がない)。機会をとらえて、初めての人をより多く獲得していきたい。
l 入門講座の最終到達レベルは、「La Espero」の歌詞の読解、と考えている。講座がそこまでに至った後は、もう一度ABCから始めて循環させる予定。入門講座を終了した人には、沼津E会の通信講座や近場のE学習サークルを勧める。
 
2.組織
第61回大会連盟総会での目標「21世紀を10以上のサークル・学習グループ、100名以上の連盟員、500名以上の支持者で迎えよう!」は、引き続き目標達成に向けて努力します。
北海道エスペラント後援会の立ち上げは、エスペラント支持者名簿の整備を進めるとともに運動の進展状況に即して、執行部が判断します。運動活性化プロジェクトチーム(PT)は、廃止します。PTはこの間夢や理想を持つことの重要性を示したといえ、この役割はある程度達成されたといえます。

3.研究・学習・教育
l 新年講習会は1月にJEJ(日本青年エスペラント連絡会)と共催で実施したい。これは前々回、双方に利点のあることを確認したためである。本州の若者の参加がHELのよい刺激となることが期待される。
l 5月合宿(事務局主催)では、学習面に十分な時間を取りたい。「会話合宿」(エスペラント漬けになる)を望む声が出ているので、テーマや講師をとくに設けず、自由にnur-Esperanta babiladoを展開することも考えている。
l 「あなたのFako(j)とNiveloを研究教育部へ」の事務を完了させる。結果を翻訳サービス、来客の応対などに活用したい。

4.財政
2001年度予算(案)参照

5.機関誌
かつて連盟の機関誌として「Leonntodo」誌があり、連盟員の読み物となる記事を載せる「Heroldo de HEL」が別に創刊された。やがてLeonntodoは発行されなくなり、Heroldo がその役割を代行するようになった。いまHeroldo は両者の役割を、ふたつながら果たそうと、奮闘中である。執筆者がいつもほぼ同じ顔ぶれなので、いろいろな人に書いてもらうようにしたい。すべての連盟員が行事に出られるということはないが、機関誌は全員受け取っている。連盟員相互の距離を縮めて理
解を深める媒体ともなろう。学習や研究に役に立つ記事を検討する。よりよいレイアウトを取り入れるようにする。

6.図書・出版広く会員の注文、要望を受けながら図書を販売していきます。必要であれば出版事業も行ないま
す。

8.渉外・国際活動
2年ごとに「ロシア国立極東工科大学 アジア太平洋諸国国際学生会議」が開催されています。第2回極東ロシア訪問団を派遣し、大会への参加、極東地域のエスペランチストとの交流を図ります。

9.社会活動
言語権をめぐって社会活動を行ないます。少数言語使用者間の橋渡し言語としてのエスペラントの有効性を証明するため、少数言語使用者との交流、協力を惜しみません。「生涯学習」「国際交流」「研究発表」などの分野で他の市民団体などと協力していきます。

議案書3 次回大会開催地札幌で第65回北海道エスペラント大会を開催します。 札幌エスペラント会、SAT(サート)
札幌を中心に市内のエスペランチストたちと協力し開催を準備していきます。


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