[ホームページへ戻る]
英語の第二公用語化に反対するエスペランチストの会(代表
樺山 裕介氏)からのお願い
全国のエスペランチストへ
英語の第二公用語化に反対する仲間に入ってください
多数のご賛同をお願いします。賛同した方は自動的に会員とさせていただきます。氏名と文書での連絡先(住所またはファクシミリ番号、電子メールのアドレス)を記入してください。
来年の夏までに、集まった会員の名前とともに首相・外務大臣・文部科学省大臣・各政党などに送付し、マスコミにも紹介して、会員にご連絡して解散したいと思います。
英語の第二公用語化と小学校必須科目への導入に反対する声明
故小渕恵三元首相の諮問機関である「21世紀日本の構想懇談会」が、英語を小学校からの授業に組み入れ、第二公用語とすることを視野に入れることを答申した。民主党は、英語第二公用語化を推進することを明言した。前者では、日本人の「グローバル・リテラシー」の確立のために日本人全体が英語を使えることが必要だからとのことだが、それは実際には、戦後日本に最も影響力の大きいアメリカ合衆国を中心とする英語圏社会に国を挙げて融け込むことを意味する。英語は世界のすべてに受け入れられた国際共通語ではなく、あくまで、いち民族語を便宜上、異言語集団に属する者の意思の疎通に利用している世界最大の例に過ぎない。世界には、スペイン語、アラビア語など、同じ役割を事実上、務めている言語が多数存在し、英語が通用しない地域はまだ広い。また、イングランドを事実上の盟主とする、大ブリテンと北アイルランド連合王国と、その海外領土(保護領を含む)、かって海外領土であった国(インド、シンガポールなど)、その一つであるアメリカ合衆国、その海外領土、かって海外領土であった国(フィリピンなど)を除く国で、英語を公用語に採用する国は少ない(レバノン、ナミビア、リベリア、ルワンダの4か国のみ)。英語圏すなわち国際社会ではなく、英語を使う事すなわち国際化ではないのだ。
人口、経済力、技術力、政治力、軍事力を背景とした、国語化した民族語のさらなる膨張は、他の民族語を危機に陥れ、実際に絶滅したり、現に絶滅の危機にある言語が数多いことを、我々は訴える。例えば、アイヌ語は、日本語やロシア語の膨張でそのような危機に追いつめられた。英語もまた、民族語がそのまま強国の国語となった例であり、特に北米大陸において数々の民族の言語を圧迫した実績がある。現在は国際社会において、アメリカ合衆国の主言語たる英語は、暗黙のうちに他の言語の存在を圧倒しようとしているのである。エスペラントは、このような強弱関係を否定する基盤に立脚し、国際語として立案され、実用されている中立言語である。我々エスペランチストは、言語民主主義の先頭に立ち、言語による意思の疎通についての問題について、英語の世界語化とは、別の解決を模索するものである。
義務教育での母語以外の言語教育は、いち言語を特定した必修科目ではなく、選択制にすべきである。その範囲内で、英語を選択した者に対して、より良い英語教育をするための改革をすることは、むしろ有益であろう。我々は英語を排除したいのではなく、英語の絶対化を危惧しているのである。
英語圏との親善と、自らの国の基盤を英語にすることとは、全く別である。また、現状への妥協・追従という便宜上の理由をもって英語で意思疎通を行うのみならず、英語を正式に日本の公用語として定めることは、英語を世界語とみなすことを公に追認し、不公平な言語関係を公に追認することになる。それだけではなく、その法的裏付けにより、日本に住む人々へ英語使用を強要する事態もありえる。英語によって得る実益がいくらあろうとも、もし不公平と強制に支えられているならば、民主主義の否定と、主権の放棄による、拙速な従属政策にすぎない。国際社会における日本の市民の説明・受信能力は、対等な関係についての自覚に基づいて、法による強制ではない援助と改革によって養うことが好ましい。そのあり方についての議論は、大多数の日本人とアメリカ合衆国民、その他の一部の外国人にある「国際語は英語」という思い込みに流されてはなるまい。
このように、我々エスペランチストは、言語民主主義の立場から、英語の第二公用語化案に強く反対し、英語を小学校の必須科目に導入することに反対する。そしてそのことを、小泉純一郎首相、政府閣僚、国会議員、そしてすべての日本在住の人々に強く訴える。
英語の第二公用語化に反対するエスペランチストの会
樺山 裕介、中野 常明、星田 淳、後藤 義治、権野 正浩、大山口 誠、須藤
昭三、山本 昭二郎、加藤 直樹、横山 裕之
とりまとめ先:樺山 裕介 076-0024 富良野市幸町2-20-A
電話・ファクシミリ0167-23-5772