このページで紹介されているIDの案内の部分を日本語に訳したものがここにあります。
世界の先住民族とエスペラントとこれまでどういう関係にあったか、国際的なものを2つ紹介します。
Internacia Komitato pri etnaj liberecoj(民族の自由のための国際委員会)、これについては星田さんが詳しいと思いますので、詳細についてはお聞きください。
1978年から活動し、代表的な活動雑誌「Etnismo」を出してます。ここで、世界の少数民族とか先住民族に関する情報を色々と紹介して、お互いに情報交換する媒体として出しています。
1999年12月号では、ブラジルの先住民族のことを述べています。また、東チモールの独立の話、今話題になっている最新の先住民族とか少数民族関係のことをいつもとりあげる雑誌です。
エスペラントが、お金になるかという話題が出ましたが、役にたつか立たないかというのも大きな問題だと思います。先住民族、少数民族に関心の持っている人にとっても、こういう雑誌もあるし、委員会の活動もあるので、エスペラントはそこそこに役にたっていることばになっていると言えると思います。
ですが、、これは先住民族だけを取り上げているわけではありません。
これに対し、もう一つの方は、先住民族のこととエスペラントの直接のつながりのプロジェクト(計画)なんですが、Indigxenaj
Dialogoj 「先住民族の対話」というのがあります。
これは、エスペラントとインターネットを通して、世界の様々な先住民族が 相互に交流していこうというプログラムです。
オランダで英語、ドイツ語、エスペラントを教えている語学学校の経営者のところへ1998年5月に南アメリカのコスタリカの先住民族の人が、尋ねてきました。
その人と話しをしていて、先住民族が相互に交流したいと思っているのだが、なかなか言いたいことがうまく言えなくて困っているという話がありました。
それを彼が聞いていて、自分のところは語学学校があるから、講習料はとらずに、先住民族が直接相互に話ができるように、語学とインターネットの講習会をやろうと考えて、1998年10月にアメリカで、世界先住民族会議があって、その時などに先住民族が集まる機会に参加者を募集しました。
それが実際に実現したのが去年9月(1999年9月)で、オランダの語学学校で初めてエスペラントとインターネットの講習会を行いました。その時は22人、18の先住民族が参加しました。ニューギニア、モロッコ、ルワンダ、ブルキナファソ、ロシア、アラスカ、コスタリカ(中米)、グラテマラ(中米)、チリ、インドの10数カ国です。
3週間の集中講座です。
1週間目は、朝から晩までエスペラントを勉強しました。講座のレポートによると、朝から晩までエスペラント漬けで講師も疲れたとありました。学ぶ方ももっと大変だったと思います。時間がないので集中的にやったと思います。
2週間目は、エスペラントを使って、自分たちの民族のホームページを自分たちでつくりました。色々な様々な先住民族のホームページを作りました。
3週間目は、そのホームページで相互に交流したり、それぞれの民族の踊りとか歌の交流とか、ホームページを発展させて相互の問題とかを交換するプログラムでした。
去年の11月(1999年11月)にまた10名ほど参加して第2回目が行われました。
この調子でやっていこうということですが、現実には、お金が足りないとか、非常に長期的に持続させていくのが難しいという状況にあります。
また、これを考えた人は、大きなビジョン、壮大な計画を持っています。この人の計画によると、2005年までに間に250の民族を参加させて、ネットワークを作っていこうとし、民族相互のネットワークを使って先住民族大学を作ろう、現実の場所に実際に建てるのではなく、インターネットの中で相互に、たとえば、アイヌの世界観を紹介する、南アメリカの世界観とか、自然観とかを紹介していき、相互に交流していくことによって、仮想のインターネットの中での大学を作っていくことを計画しています。その時のことばの一つとしてエスペラントが使えるのではないかと言っています。
そして、大学をさらに発展させて、先住民族の国際連合を作っていこうとも考えています。国連は、国を持っている人だけを代表します。日本、ロシア、アメリカとか国を持たないと、代表権がなくて、今、国連の中でも先住民族の作業部会とか、だんだんとNGOが入る要素が出てきましたが、やはり国単位になってます。そうすると、いつまでも、先住民族の人たちは、国連の中で自分たちの声を出していくことができない。それで、自分たちで世界と連帯していこうという組織、ネットワーク、組織というはっきりとしたものでなくても、ネットワークがあればいいのではないかということを考えていて、その考えの一つのきっかけとして「先住民族の対話」
という、一つのプログラムを考えたわけです。
今後、どのように発展するかというのは、一人一人がどのように参加していくかということに関連していきますが、こういう案が出てくるのは参考になり、今日のテーマ(アイヌ語とエスペラント語)に関連すると思うので紹介しました。
先住民族は、支配的な文化に対してオルタナティブ(代替案)を出す可能性があるといえるでしょう。違った世界観とか、違ったことばとか、違った文化とかを出してくることができます。それに関してエスペラントというのも、英語と対比がありましたが、違った形でもっといいコミュニケーションができるのではないかと一つの可能性を持っています。コミュニケーションに関する一つのオルタナティブ(代替案)を提示しているのではないかと思います。そうした場合にエスペラントと先住民族という一見何の関係もない二つのオルタナティブ(代替案)ですけれでも、今紹介した例のように結びついて運動を進めていき、発展していく可能性があると思います。
色々な先住民族の人も、エスペラントに興味をもっていただくとおもしろいと思います。エスペラントをやっている人もコミュニケーションの平等というエスペラントの基本理念というのが、先住民族のことを考えないと、まやかしになると思うので、そういう意味でエスペラントの人も、先住民族の人と、特に北海道というのは、アイヌ民族が身近にいますし、相互の交流というのを深めていく機会が今後もあればいいなと思っています。
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