3. 国際語エスペラント運動に関するプラハ宣言
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1996年7月20日から27日まで、チェコ共和国プラハ市で行われた第81回 世界エスペラント大会で、国際語エスペラント運動に関する"プラハ宣言"が発表さ
れました。
これは、21世紀における国際語運動の原則と目的を指し示すとともに、 現在におけるエスペラント語使用者の立場を明らかにするものです。
宣言は、以下のとおりです。
1 民主性
言語の不平等は、国際レベルを含めたあらゆるレベルにおいて、コミュニケーション の不平等を生み出すものであると、私たちは主張する。私たちの運動は民主的なコミュ
ニケーションを目指すものである。
2 民族性を超えた教育
いずれの民族語を用いた教育も特定の世界観に結びついていると、私たちは主張 する。私たちの運動は民族性を超えた教育を目指すものである。
3 教育上の効果
民族語の学習は難しく、第二言語の知識があればそれによって益を受けるはずの 多くの学習者にとって常に障害となり続けるであろうと、私たちは主張する。
私たちの運動は効果的な言語教育を目指すものである。(ただし、これについては、 ヨーロッパのことばにあてはめたことと思われる。)
4 多言語性
どの言語の話し手にも、その言語の大小を問わず、コミュニケーションが可能な 高い水準まで第二言語を習得する現実的な機会が与えられていてしかるべきだと、
私たちは主張する。私たちの運動はその機会を提供するものである。
5 言語上の権利
いずれの言語にも平等な取り扱いを保証する旨が多くの国際的文書に表明 されているが、言語間の力の大きな格差はその保証を危うくするもので
あると、私たちは主張する。私たちの運動は言語上の権利の保証を目指す ものである。
6 言語の多様性
もしコミュニケーションと発展に関する政策がすべての言語の尊重と支持に 基礎を置くものでないならば、それは世界の大多数の言語に死を宣告する
ものであると、私たちは主張する。私たちの運動は言語の多様性を目指す ものである。
7 人間の解放
数カ国の民族語のみを使うことは自己表現やコミュニケーション、 連帯の自由に対する障害となることが避けられない、私たちは主張する。
私たちの運動は人間の解放を目指すものである。
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